やる夫と学ぶホビーパソコンの歴史 第13話
/||ミ
/ ::::||
/:::::::::::||____
|:::::::::::::::|| || ガチャ
|:::::::::::::::|| ||
|:::::::::::::::|| ||
|:::::::::::::::|| ̄ ̄\ ||
|:::::::::::::::|| ノ ヽ_\ 第13回目だお。
|:::::::::::::::||●) (●) \
|:::::::::::::::|| (_人_) | そろそろ1983年が終わりそうだお。
|:::::::::::::::||___ /
|::::::::::::::(_____ノ´||
|::::::::::::::(_ノ / . . . ||
|:::::::::::::::||/ ||
|:::::::::::::::|| ||
\:::::::::::|| ̄ ̄ ̄ ̄
\ ::::||
\||
/ ̄ ̄\
/ ヽ、_ \ 最初に少し、この年のパソコンゲーム周辺の話をしておくだろ。
(●)(● ) |
(__人__) | 第8回でも触れたように、「ログイン」が1983年3月に
'、`⌒ ´ |
{ | 月刊化したわけだが、翌月に小学館「ポプコム」、
{ /
ゝ /⌒丶_ 11月には角川書店「コンプティーク」が創刊した。
⊆~、__/ l | l゙⌒'i
{三';ゝン __"_ノ| | | | |
`ーー´ _____l /⌒ ̄` )_| |
ii⌒'./⌒ ̄ /´ ̄ゝゝ、く ̄ ̄ ̄ ̄ |
||. | ィ_| y |. l |
|| | | | |.|. | |
|| |__| |___| | |
|l_(゙___{__(゙__)___|._______|
/)
///)
/,.=゙''"/
i f ,.r='"-‐'つ____
. / _,.-‐'~/⌒ ⌒\
,i ,二ニ⊃( >). (<)\ 徳間書店の「テクノポリス」も出てるし、
. ノ il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
,イ「ト、 ,!,!| |r┬-| | パソコンゲーム中心の雑誌がけっこう出揃ってきた感じかお。
/ iトヾヽ_/ィ"\ `ー'´ /
.r-、 / ̄ ̄\
/て ) / \ / またこの頃は、エニックスの大成功に刺激され、いろいろな会社が
( _ノ フ. | ( ●)(●)
ゝ、 〈 | (__人__) 高額賞金を掲げたゲームソフトの投稿コンテストを行っていただろ。
/ ハ ヽ. | ` ⌒´ノ
/〃 ヘ \ . | } こういった景気のいい話が放っておかれるはずもなく、漫画雑誌をはじめ
i ! \ ` ーヽ }
丶丶 _ > ヽ ノ、 さまざまな雑誌が、パソコンゲームの特集を組んだ。
ゝ'´- 、_ y-、 \
〈  ̄ う /、 ヽ
`ー― ¬、__ノ | > /
| r'^ヽ'´ _/
| `く__ノ´
____
/,r ^(●)\
/ (●) _) \ そうすると、パソコンゲームがメインの雑誌は、
/ :::⌒(__/ Y ',
l (. ⌒ソ l もっとすごいゲームを取り上げなきゃいけないんじゃないかお。
\ ー /
/ ̄ ̄\
/ _,.ノ ヽ、__ うむ。各誌が競い合うように、
| (● )(●)
| (___人__) アドベンチャー、ロールプレイングといった、日本人には
| ` ⌒´ノ
| | ,rー、=-、 まだ目新しいジャンルのゲームを紹介する記事を載せただろ。
人、 | ,イに) | l
_,/( ヽ、.,ヽ., ___ ,__ノi´ `ー' | |ヘ
_, 、 -― ''"::::::l:::::\:::::::::::::::::r'゙´~~ ', jー,i 〉
/.:::::::゙:':、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ー-‐え__ ゙ン'゙ /`i
丿;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;((、ヽ (ハノ /lヽ、
i ;;;;;;::::::::::::::::|;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;ハゞニΤヘ_/;i l:: l
/ ;;;;;:::::::::::::::::::!;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::\::::::::::::::::;;;;;;;ハ ::;;;;;;;;::::::::. ',/
____
/⌒ ⌒\
/( ●) (●)\ そしたら、日本でもそういうゲームを
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| |r┬-| | 欲しがる人や作る会社が増えるのは、自然な流れだお。
\____`ー'´____/
(( ( つ ヽ、
〉 とノ ) ))
(__ノ^(_)
/ ̄ ̄\
/ ヽ、. _ノ \ その中で、まず人気が高まったのはアドベンチャーゲームだろ。
| (●)(●) |
| (__人__) | 第8回で紹介した、「表参道アドベンチャー」や「ミステリーハウス」が
| ` ⌒´ |
| } 先鞭をつけていたこともあったし、アップルII用ソフトの開発や輸入販売を
ヽ }
人_____ノ"⌒ヽ 長く手がけてきたスタークラフトが、アメリカのアドベンチャーゲームを
/ \
/ {;;;;;;;} \ \ 日本のパソコンに移植して発売するようになったのも後押しになった。
( ヽγ⌒) ゝ i
 ̄ ̄ ̄\__/ ̄ ̄ ̄(⌒)__ノ ̄ ̄ ̄ ̄
____
/ \
/ ヽ、 _ノ \ 本場アメリカのが上陸するとなると、
/ (●) (●) \
| (__人__) | 日本の会社もうかうかしてられないお。
\ ` ⌒´ /ヽ
/ \
( ヽγ⌒) ヘ \
 ̄ ̄ ̄\__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
{;;;;;;;}
L;;;;」
__
/ノ ヽ\
/(●)(●) \ とはいえ、マイクロキャビン版ミステリーハウスも当初そうだったように、
| (__人__) |
| | グラフィック付きの本格的なアドベンチャーゲームは、フロッピーディスクでの
. | |
. ヽ / 提供が半ば常識だった。これを打ち破り、カセットテープ3本組という
ヽ /
/ ヽ ボリュームで一躍注目を集めたのが、1983年7月にFM-7用から
| |
| | 発売が開始された、T&Eソフトの「惑星メフィウス」だろ。
___
/)/ノ ' ヽ、\
/ .イ '(●) .(●)\ アドベンチャーゲームでカセットテープ3本組って、
. /,'才.ミ). (__人__) \
. | ≧シ' ´ ⌒` | どういうふうに分けてるんだお?
. \ ヽ /
/ ̄ ̄\
/ ヽ、_ \ ひとまとまりの場面を抜けて先に進むごとに、テープを読み込むという
(⌒)(⌒ ) |
(__人__) | 手法をとっていただろ。これは、行動範囲を広げていく中で、場合によっては
(`⌒ ´ |
{ | スタート地点に戻ることが求められたりもする、アドベンチャーゲームの
{ ノ
__∩ ヽ ノ 古典的なスタイルとは相反するものだったが、映画「スターウォーズ」や
(ミんゝ、 / ヽ
\ '' /| | アーサー王伝説をヒントにした、SF仕立てのストーリーにはうまく合っていた。
____
/ \
/ ⌒ ⌒ \ ストーリーが進むと舞台も移るってことなら、
/ (●) (<) \
| (__人__) | カセットテープでもなんとかゲームになるわけかお。
\ `⌒´ ,/
/_∩ ー‐ \
(____) |、 \
,ィ7
/,/
/ /
/ /
. / /
/ /
/ ̄ ̄\
/\ / \ 画面描画が遅いとか、ノーヒントで砂漠を探検するシーンの
. | (●)(●) │
. /| (__人__) .| 難易度がむやみに高いといった難点も指摘されていたが、
/ ,| ` ⌒´ |
. ィ´ /''ヽ ノ 「スターアーサー伝説」シリーズ全三部作という、この頃としては
(⌒) イi一‐ヽ、 /
7 .K.`ー--→―― ) 壮大な構想が早くから語られたこともあってか、大人気となった。
ヽ/ ヾ--‐―‐ /
. / / 12月には、早くも第2部「暗黒星雲」のFM-7用ディスク版が登場しただろ。
/ /
,ヘ
____ / /
/\ /\ / /
/( ⌒) (⌒)\/ / 文字通り、伝説を作ったゲームかお。
/ :::::⌒(__人__)⌒:::::\ /
| |r┬-| |
\ ` ー'´ /
/ \
/ \
/ /\ ヽ
| ./ \ ノ
U ヽ ノ
/ ̄ ̄\
_ノ ヽ、_ \ また、マイクロキャビンの「ドリームランド」のようなメルヘン調のもの、
(●)(● ) |
(__人___) | あるいはエニックスが発売した「ポートピア連続殺人事件」、
| |
| .| シンキングラビットの「鍵穴殺人事件」といった推理ものの
ヽ 、 ,イ
/ヽ,ー- ト、 アドベンチャーゲームも登場してきただろ。
_, 、 -─ '".:.ヽ:.:.\__ /ノ ト、__
__ ,. ー 、...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:....
\ r 、 _ \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::'ー、
} }/ ) V::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
/:ゝ/ ./ __ V ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:.:.:.\
}:::::ゝ ソ ,Y i::::::/::::::\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:.:.:.:. \
____
/⌒ ⌒\
/( >) (<)\ 日本のアドベンチャーゲームも、
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| /| | | | | | 作風の幅が広がってきたってわけかお。
\ (、`ー―'´, /
 ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄\
/ノ ヽ、_ \ パロディーを武器にこのブームに乗ったのが、ハドソンの「デゼニランド」だろ。
. (●)(● ) |
. (人__) | 1983年4月に開園したばかりの東京ディズニーランドが元ネタという大胆さに、
|⌒´ |
. | / デゼニランドの所在地を埼玉とすることで、関東地方のローカルネタである
. ヽ /
. ヽ. / 「埼玉と千葉どっちが田舎」の要素もほのかに加え、さらにグラフィック枚数が
,-‐)__, /⌒l
. /;─ー〉》 /l 100枚を超える、この頃としては大掛かりな規模が売りだった。
. (_ンー‐-,r'´ . |
| |
(ヽ三/) ))
__ ( i)))
/⌒ ⌒\ \
/( ●) (●)\ ) 京葉線がまだほとんどできてないから、
./:::::: ⌒(__人__)⌒::::\
| (⌒)|r┬-| | ディズニーランド直行バスが大賑わいらしいお。
,┌、-、!.~〈`ー´/ _/
| | | | __ヽ、 /
レレ'、ノ‐´  ̄〉 |
`ー---‐一' ̄
. / ̄ ̄\
. / ,ノ \ Y⌒i __ このデゼニランドは、X1Dの3インチフロッピー版を皮切りに、
| (●)(●) | | ./ .)
. | (__人__) .| | / ./ フロッピーディスク版が先行して発売された。そして1984年にかけて
| ` ⌒´ リ i_/ ./
. ヽ / ,`弋ヽ カセットテープ版が供給されると、この時期のアドベンチャーゲームを
__ ヽ - γ⌒ヽ Y´ ,`ヽ
/ : : :介〈 `ー 、く 〈::...ノVヽ 代表する作品のひとつとされるくらい、広く親しまれただろ。
| : : : : ::〈 「`ヽ_ー 、 `ヾ_/ //:|
| : : : : : /: | {::::} フ-、`ー┴‐- │
| : : : 〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|
____
/_ノ ' ヽ_\
/(≡) (≡)\ やっぱり、カセットテープ版も出したのがポイントかお。
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
./ ̄ ̄\
/ ヽ、_ \ 一方この1983年には、春にシンキングラビットの「倉庫番」が登場して、
( (● ) |
(人__) | パズルゲームにも注目が集まった。その後、ブローダーバンドの
.r-ヽ |
(三) | | アップルII用「ロードランナー」がアメリカだけでなく日本でも話題になり、
.> ノ /
./二/ ヽ / さらに年末に発売されたデービーソフトの「フラッピー」も人気を得たことで、
//// へ>个/ <
.|////ヽ /\///) アクションパズルゲームというジャンルが知られるようになっただろ。
 ̄ ̄ |\/////|
,ィ __
,. / |´ ̄`ヽー- 、 ト、 , -‐、/./.- 、
/ | | ヽ l l ( 契 ◇ 3 ノ
/o ̄`ハ._.ゝ===┴=く.ノ- 、 ノ ◇ ◇ (
/o O / l´ ::\:::/:: lo ',ヽ ( 約 ◇ 年 }
\___/. ト、=⊂⊃=⊂⊃= ハ ∧ `⌒/7へ‐´ そういえば、「信長の野望」も
/ ,イ レ::::⌒(__人__)⌒l~T--‐彡 /./
/ ̄ ̄l. 彡、 |r┬-| ノ'l l::::::::::彡ー7⌒つ、 2013年で30周年じゃなかったかお。
彡:::::::::::l ト、__ `ー' /| l::::::::::::ミ {,_.イニノ
彡ソ/ノハ ト、 \ / ,イ 川ハ ヾー‐'^┴
_____
/ .r┐ヽ「|
/ r-、 | .| ./ l l゙l うむ。光栄マイコンシステムが1983年3月ごろに発売しているな。
. / .__,ノヽ ゙、_,ノ '-' .|,,/ |
| (●)ヽ ノ ´/ シミュレーションゲームを紹介する雑誌記事では、ボードゲームの
| 〉 〈_,,.-、
.| (__人{ .r''´ 戦争シミュレーションになじみのない層にも楽しめる秀作として、
.| ´ ⌒| _,.-i'´
. .{ l-‐'''''''ーl } よく取り上げられていただろ。ただこの頃は、アクションゲームや
{. |´ ̄ ̄``l }
{ .| |.} アドベンチャーゲームに比べると、相対的には人気は高くなかった。
____
/ \
/ \ 見た目があんまり派手じゃないってこともあるんかお。
/ \
| \ ,_ |
/ u ∩ノ ⊃―)/
( \ / _ノ | |
.\ “ /__| |
\ /___ /
/ ̄ ̄\
/ ヽ、__ .\ そもそもマニアックなジャンルであることには違いないしな。
(⌒)(⌒ ) |
(__人___) | とはいえ、この1983年は、日本のパソコンゲームの
l`⌒ ´ |
| | 世界がぐっと広がった年なのは確かだろ。
| 、 _,.ーへ
_. -: ::::ヽ__「 v、___ それじゃ、そろそろ始めよう。
__,. <::::::::::::::∧:::二〈 、 ∨:::::\
/:::::::ヽ :::::::::::::::::::::::::::::::ヽ_〉、 -ー、:::::∧
/::::::::::::::ト、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ー/ ::::::::>:、::ハ
〈::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::く::::::::::::::::::::::::v::、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Λ::::::::::::::::::::::::ヽ|
────────────────────────────────────────
/ ̄ ̄\
/ ─ ─\ やる夫と学ぶホビーパソコンの歴史
| (●)(●)|
____. .| (__人__) | 第13話
/ \ ` ⌒´ ノ
/ ─ ─\ .} 「闇の中の宝玉」
/ (●) (●) \ }
| (__人__) | ノ.ヽ
/ ∩ノ ⊃ /∩ノ ⊃| |
( \ / _ノ | |/ _ノ | |
.\ “ /__| | /__| |
\ /___ //___ /
────────────────────────────────────────
/ ̄ ̄\
/ _,.ノ `⌒ さてX1Dもそうだが、1983年、フロッピーディスクドライブ内蔵のパソコンの
| ( ●) (●)
| (___人__) 最低価格ラインが20万円を割り込んできた。そのさきがけになったのが、
.| ` ⌒´ノ
| | 夏に発売された三洋の16ビットパソコン「MBC-55」だろ。片面倍密度の
人、 |
_,/(:::::ヽ、 __ ,_ ノ 5インチフロッピーディスクドライブ1台内蔵で、178,000円という価格だった。
― ''"::::::::::\ ::::::::::::::::::7、_ ______
、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.../´ ヽ、,,,__ノ
:...ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ、 } ̄)
::::::...ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ' 、 ヽ .ノ  ̄
:::::::::...:ヽ;;;;;:::::::::\::::::::::/( r_ノ|
:::::::::::::::....ヽ;;;;;;::::::::::/⌒ヽ::::ヽ、y-ィ´|;;;;|
;;;;::::::::::::::::丿ヽ;;;;/....:::::::;;;;;;;;;;::);;;::::::::::|;;;;|
●MBC-55
┏━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ CPU ..┃8088 3.58MHz ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ ROM ...┃8KB(IPL+字形定義)+α(漢字ROM、オプション) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ RAM ┃128KB(最大256KB) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 表示(文字) ..┃80、36文字×25行 ┃
┃ (グラフィック) ┃144×200ドット・15色 ┃
┃ ┃または576、640×200ドット・モノクロ ┃
┃ ┃または640×400ドット・モノクロ ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ サウンド .┃オプション(詳細不明) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃外部記憶装置┃5インチフロッピーディスクドライブ(片面倍密度、1台内蔵、最大2台内蔵可) . ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 価格 ┃178,000円 ┃
┗━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
____
/_ノ ' ヽ_\
/(≡) (≡)\ 16ビットなのに、X1Dよりも安いんかお。
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| |r┬-| |
\ `ーlj'´ /
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ もっとも価格が安い分、性能も限られ、メモリー容量以外は
| ( ●)(●)
| (__人__) 8ビットパソコン並みだっただろ。広告では「ホビーユースからビジネスユースまで」と
| ` ⌒´ノ
. | } うたっており、CSKが他機種から移植した戦争シミュレーションゲームなどを
. ヽ }
ヽ (\ ノ、 発売していたが、むしろモノクロ画面で、8086用のCP/MなどのOSを使うための
/ \\く} j
| 〈 ̄ ゙ヽ ヽ パソコンと捉えるのが妥当だったと言える。
| .に }
| (___,ノ
/ ̄ ̄ ̄\
/ / \ \ カラー表示だと横のドット数がモノクロの4分の1ってのは、
/ (●) (●) \
| (__人__) | アップルIIeみたいな感じだけど、FM-7とかPC-8801みたいなゲームを
\ ` ⌒´ /
/ \ やりたい人にはうれしくなさそうだお。
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ MS-DOSがデファクトスタンダードに躍り出ていたアメリカでは、
| ( ●) |
| (__人) 1,000ドル未満でMS-DOSが使えるとして売り込まれていただろ。
| ⌒ノ
ン ノ あちらでは、640×200ドット8色のグラフィックが使えるように
/⌒ヽ、 _ノ
/ ノ \__ィ ´ なっていたらしい。
/ / '|.
( y |.
\ \ |
\ィン、__)、
.| ij ,ノ
____
/⌒ ⌒\
(ヽ /( ●) (●)\ /) 日本でもそうなってたら、
(((i ):::::: ⌒(__人__)⌒::::\ ( i)))
/∠ | |r┬-| |_ゝ\ ホビーでの使い道も広がったんじゃないかお。
(___ `ー'´ ____ )
| /
| /
| r /
ヽ ヽ/
>__ノ;:::......
__
/ _ノ\
/ (一) 結局、三洋がMSXに参入したこともあってか、
| (__人)
| l 翌1984年に発売した上位機種「MBC-55-2」以降は、
. | |
. ヽ ノ ホビー色は排除され、実用向けという位置づけになっただろ。
ヽ /
/ ヽ
| |
|. |
____
/ \
/ ─ ─ \ MSXが出てきたんで、ホビーからビジネスまでみたいな
/ (―) (―) \
| (__人__) | 欲張ったパソコンを新しく出すのは、逆に難しくなったってことかお。
\ `⌒´ ,/
/ ー‐ \
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ 1983年10月には、PC-9801の機能を強化し、1枚のディスクに
| (⌒ )(⌒)
| (__人__) 640キロバイト記録可能な5インチのフロッピーディスクドライブを内蔵した、
| ` ⌒´ノ
| } 「PC-9801F」が発売されただろ。ドライブ1台のPC-9801F1が328,000円、
ヽ ヘミ|
/,` 、` -`,--` , 2台のPC-9801F2が398,000円だった。また11月には、初代PC-9801と同じく
__,---/;;;;;` `-,-/ニニ |
;;;;::::、:::::::::|、_ ,>、 /::l,_l・ ,<、__ ディスクドライブがオプションの「PC-9801E」が、215,000円で発売されている。
;;;;;;;;:::|::::::::::<:::::::ヽ``l::::| |`l,::::ヽ
;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::\|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
●PC-9801F1、PC-9801F2、PC-9801E
┏━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ CPU ..┃NEC μPD8086-2(8086-2) 8MHzまたは5MHz ┃
┃補助演算装置┃インテル 8087-2 8MHz(オプション) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ ROM ...┃96KB(BASIC、モニター等)+8KB(CG-ROM) ┃
┃ ┃ +α(漢字ROM、F1・F2はJIS第一水準内蔵) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ RAM ┃128KB(最大640KB)+8KB(V-RAM、最大12KB、F1・F2は標準で12KB) .┃
┃ ┃ +192KB(グラフィックV-RAM) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 表示(文字) ..┃80、40文字×25、20行・8色・2画面 ┃
┃ (グラフィック) ┃640×400ドット・8色・2画面(またはモノクロ・6画面) ┃
┃ ┃または640×200ドット・8色・4画面(またはモノクロ・12画面) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ サウンド .┃矩形波(周波数変更不可) ┃
┃ ┃矩形波8音(4オクターブ、ただしチャンネル3~8は1~3オクターブ下の ┃
┃ ┃ 倍音が同時に出力される 倍音との音量比は手動調節) ※オプション ...┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃外部記憶装置┃5インチフロッピーディスクドライブ ┃
┃ ┃ (両面倍密度倍トラック、F1は1台内蔵、F2は2台内蔵) ┃
┃ ┃5インチフロッピーディスクドライブ(両面倍密度、オプション) ┃
┃ ┃5インチフロッピーディスクドライブ(片面倍密度、オプション) ┃
┃ ┃8インチフロッピーディスクドライブ(両面倍密度、オプション) ┃
┃ ┃ハードディスクドライブ(オプション) ┃
┃ ┃カセットテープレコーダー(1,200bps、オプションまたは市販品を使用) .┃
┃ ┃ ※600bpsも可 ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 価格 ┃328,000円、398,000円、215,000円(F1、F2、E) ┃
┗━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
___
/⌒ ⌒\
(● ) (● ) \ さすがに20万円切ってはいないけど、
. (ニ~`ヽ、 /:::⌒(__人__)⌒::::: \
(((_⊂>ヽ| |r┬-| | 98もフロッピードライブを内蔵してきたわけかお。
. \ \ `ー'´ /
. ゝ-| ヽ
ヽ \
/ ̄ ̄\
/ __,ノ ヽ、_ どちらの機種も、初代PC-9801からCPUを高速化し、さらにグラフィックV-RAMを
| (● ) (● )
| (___人__)i 倍増して、640×400ドット8色のグラフィックを2画面使えるようになっただろ。
. | ノ
| | またPC-9801Fには、フロッピーディスクドライブの他に、JIS第一水準の
. 人、 |
. _,/(:::::ヽ、 __ ,_ ノ 漢字ROMが標準で搭載されている。
― ''"...:::::::\ ::::::::::::::::::7、
、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..-、_
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙'ー、
____
/ ⌒ ⌒ \
./( ―) ( ●) \ 使える色は8色だけど、
/::⌒(_人_)⌒::::: |
| ー .| それ以外のグラフィック機能はFM-11に追いついてきたわけかお。
\ /
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ PC-9801Fに640キロバイトタイプのフロッピーディスクドライブが内蔵されたことで、
| ( 一)(●)
| (__人__) 従来5インチのフロッピーディスクにあった、実用方面での容量の不安が、
| `⌒´ノ
| ,.<))/´二⊃ ある程度薄まったと言える。これにより、ゲームソフトも含め、
ヽ / / '‐、ニ⊃
ヽ、l ´ヽ〉 5インチディスクでのPC-9801用ソフトの提供が一気に増加しただろ。
,-/ __人〉
/ ./. / \
| / / i \
|" / | > )
ヽ/ とヽ /
| そ ノ
___
/ \
/ \ , , / \ プリンターとソフトがあればあっという間にワープロだし、
/ (●) (●) \
| (__人__) | ソフト作るほうの競争も激しくなりそうだお。
\ ` ⌒ ´ ,/
ノ \
._i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
( l l l l l
ヽ /
|
/ ̄ ̄\
/ _ノ \. なおこのときオプションで、初代PC-9801でも利用可能な、
| ( ●)(●)
. | ::::::⌒(__人__) 電子オルガン向けLSI採用のサウンドボード「PC-9801-14」が提供された。
| ` ⌒´ノ
. | }. 。 しかし28,000円という価格だった上、ノイズ発生器がないという難点もあり、
. ヽ } /
ヽ ノ ./ ゲームソフトでこのボードに対応したものはほとんど出なかっただろ。
/ lヽ介/lヽ、 ,rE)
. | | ~ヾ/~ |. ソ◇'
| | ゚| |\/____E[]ヨ__________
_ | | ゚| |__
|\  ̄ヽ⌒ヽ⌒ヽ \
|\\ ⌒ ⌒ 甘 \
| \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
___
/ノ ヽ、_ \
/(●) (●.) \ なかなかうまくいかないもんだお。
/ (__人_,) \
| l^l^ln ⌒ ´ |
\ヽ L ,/
ゝ ノ
/ /
. / ̄ ̄\
. / ノ \ \/`i そしてPC-9801Fと同時に発表・発売されたのが、西和彦氏がプランを持ち込み、
| (●)(●)./ リ
. | (__人__)..| / TK-80からNECのパソコンを開拓してきた渡辺和也氏率いる半導体部門と、
| ` ⌒´ リ ヒ
. ヽ // ,`弋ヽ アスキー、京セラなどが協力して開発した、「PC-100」だろ。モデル10が
__ ヽ - ′.Y´ , `ヽ`.l
/ : : :介〈 `ー〈::....ノ Vヽ フロッピーディスクドライブ1台内蔵で398,000円、2台内蔵のモデル20が448,000円、
| : : : : ::〈 「`ヽ_ー 、 `ヾ_/ //:|
| : : : : : /: | {::::} フ-、`ー┴‐- │ モデル20にカラー表示機能を足したモデル30が558,000円だった。
| : : : 〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|
●PC-100モデル10(PC-10010)、モデル20(PC-10020)、モデル30(PC-10030)
┏━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ CPU ..┃NEC μPD8086-2(8086-2) 7MHz ┃
┃補助演算装置┃インテル 8087-2 7MHz(オプション) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ ROM ...┃32KB(IPL、BIOS、字形定義等)+α(漢字ROM、JIS第一水準) .┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ RAM ┃128KB(最大640KB)+128KB(V-RAM、最大512KB) ┃
┃ ┃ ※モデル30は標準でV-RAM512KB ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 表示(文字) ..┃80文字×25行または90文字×32行(ディスプレイ縦置き時64文字×45行) ┃
┃ ┃ ※上記は1文字8×16ドットでの表示の場合 ┃
┃ (グラフィック) ┃720×512ドット・モノクロ(ディスプレイ縦置き時512×720ドット・モノクロ) .┃
┃ ┃ ※V-RAM512KBの場合512色中16色、またはモノクロ・4画面 ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ サウンド .┃矩形波 BASICで単音の音楽演奏可能 ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃外部記憶装置┃5インチフロッピーディスクドライブ ┃
┃ ┃ (両面倍密度、モデル10は1台内蔵、モデル20・モデル30は2台内蔵) ┃
┃ ┃ハードディスクドライブ(5MBまたは10MB、オプション) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 価格 ┃398,000円、448,000円、558,000円(モデル10、20、30) ┃
┗━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
____
/ \
/ \ / \ モデル30だと、PC-9801FのグラフィックV-RAMの
/ (●)i!i!(●) \
| u , (__人__) | さらに倍以上のV-RAMを積んでるわけかお。
\ .`⌒´ 〆ヽ
/ ヾ_ノ
/rー、 |
/,ノヾ ,> | /
ヽヽ〆| .|
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、.\ PC-100は、この時点でのNECのPCシリーズの最上位と位置づけられていた。
| (●)(●) .|
. ! (__人__) | 1,024×1,024ドットのグラフィック画面を持ち、その中の一部分をディスプレイに
, っ `⌒´ |
/ ミ) / 表示するという強力なグラフィック機能と、日本ではまだあまりなじみのない
./ ノゝ /
i レ'´ ヽ 入力デバイスだったマウスを標準装備したことが、最大の特徴だっただろ。
| |/| | |
____
/ \ 人
/ \ て
/ \ _/ \ 値段も、最上位にふさわしいお。
| (●) (●) |
. \ (__人__) u. /
/ `⌒ ´ \
彡三三ミY彡三三ミ\--、 |
\ \\ \E | ノ
/ ̄ ̄\
/ ヽ_ \ マウスを標準装備したパソコンといえば、この年の初めにアップルが発表し、
| (⌒ )(⌒)
. | (__人__) 日本でも夏に設立されたアップルコンピュータジャパンが12月から出荷を始めた
| ` ⌒´ノ
. | } 「リサ」が注目されていた。リサもPC-100も、アメリカのゼロックスが研究開発し、
. ヽ }
ヽ ノ 1970年代にマウスやアイコン、マルチウィンドウに代表される「グラフィカルユーザー
_,,,,ノ|、 ̄//// \、
_,,..r''''"/ | \`'/ / |  ̄`''ー-、 インターフェース」、つまりGUIを利用できた実験機「アルト」の影響下にあるだろ。
/ | /\ / / / ヽ
. | > |/)::::/\/ \ ノ /}
. | { | ,r":::ヽ / / / // ハ
____
/ \
< ` ヽ 、 / ― ― \ 1970年代にマウスで使えるコンピューターかお。
/`ヽ、 ` ヽ、 (●) (●) \
/ `ヽ、/ i (__人__) | 最先端の中の最先端を行ってたわけだお。
. |`ヽ、 / i i、 ` ⌒´ /
ヽ `ヽ/ i i ヽ、 |
. l `ヽ、 i i i#`ヽ<⌒ヽ、/ .ノ.|
.. l .`i i i####>`ゞ_、_,,/ .|
`ヽ、 i i/ヽ//:::::::::`ヽ、 |
/ ̄ ̄\
/ _,ノ `⌒ ちなみに、PC-100の専用ディスプレイは、一度本体の電源を切ってから
| ( ●) (●)
.| (___人__) 置き変える必要があるものの、いわゆる縦置きにも対応していた。
| ノ
.| | これは、アルトのディスプレイが縦置きだったことにならったとされているだろ。
人 丿
/⌒ \ __ _ /
/ \
./ 人 ./ ヽ
〈 < / \ \
____
/ ⌒ \
) (● ) \ 画面が縦置きだと、
(__人__) ⌒::: ヽ
||、‐┬| | これはひとあじ違いそうだなって感じがするお。
ヽ‐ー’ /
/ ̄ ̄\
/ _ノ´ ヽ、 リサは、200万円を軽く超える価格ではあったものの、OSレベルでGUIを
. | ( ●) (●)
| (___人__) 実現していただろ。PC-100も、このようなGUIを備えることを予定していたが、
| _.ノ
| _/__゙ヽ_ IBM PC向けのGUI環境を本命としていたマイクロソフト側の開発にメドが立たず、
j、_ (〈_r- ヽ ヽ、
√::::::...`ミュ、r'、〈`ヽ、 | アプリケーションソフトごとにGUIを備えるという方向に転換せざるを得なかった。
/.::7 ̄ ̄. : : .:.:.ヽ_ヽ ト、
/ .:::/.:::::::::::::::::::::::::::::..\Yー‐ソ, ちなみにマイクロソフトがWindowsを出荷するのは、1985年のことになるだろ。
,' .::::/.::::::::::::::::::::/ ⌒ 、ヽ,:::::::::|
i .:::::::::::::::::::::::. ::::::::::::::..ヽ::.',::::::::|
i ::::::::::::::::::::::/ .:::::::::::::.::::: }::::;::::::::|
____
/ \
/ _ノ ヽ、_ \ 2年も余計にかかってるんじゃ、
/ o゚⌒ ⌒゚o \
| (__人__) | PC-100にはどうやっても間に合うわけないお。
\ ` ⌒´ /
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ それでもPC-100は、購入してすぐに使い始められるよう、
| ( ●)(●)
| (__人__) マウス対応のオフィス向け実用ソフト込みでの販売だった。表計算ソフトとして
. | ` ⌒´ノ
. | } マイクロソフトの「マルチプラン」が、ワープロソフトとしては、まだ無名だった
. ヽ }
ヽ、.,__ __ノ ジャストシステムがアスキーにOEM供給した「JS-ワード」が添付されていただろ。
.-― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::
____
/ \
/─ ─ \ ジャストシステムって、あの「一太郎」のジャストシステムかお。
/ (●) (●) \
| (__人__) | つっても、若い人だと一太郎も知らなかったりしそうだお。
\ ⊂ ヽ∩ <
| | '、_ \ / )
| |__\ “ /
\ ___\_/
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ 時代の先端を切り開こうとしたPC-100だったが、
| ( ●)(●)
. | u. (__人__) GUIが不十分だった一方で、表計算とワープロのソフトを添付したことから、
| ` ⌒´ノ
. | } PC-9800シリーズを開発してきた情報処理部門との軋轢を生んでいた。
. ヽ }
ヽ ノ PC-9801Fよりも先に開発が進んでいながら、同時発表になったのも、
i⌒\ ,__(‐- 、
l \ 巛ー─;\ その軋轢を最小限にしたいという上層部の意向があったとされるだろ。
| `ヽ-‐ーく_)
. | l
____
/ \
/ ヽ、 _ノ \ リサみたいな形にちゃんとできていたら、キューハチとは
/ (●) (●) \ n
| U (__人__) l^l.| | /) 方向性が違うっていう言い訳も立ったかもしれないわけかお。
\ |i||||||i| /| U レ'//)
γ⌒ ` ー'´ ノ /
i j rニ ノ
ヽ、 l !ヽ、_,__/
/ ̄ ̄ ヽ
/ ヽ そして12月に行われた、ビジネス向けパソコンの開発を情報処理部門に、
/ ヽ
| _,.ノ '(ゞ、_| 家庭向けパソコンを日本電気ホームエレクトロニクスに担当させるという
.| ( ー)ヽ ヽ
.ノ| U (___人_\\__ 機構改革によって、PC-100はNEC側での生みの親の手を離れた。
/ | `⌒(⌒_ \
{ .ヽ. し「、 \ 情報処理部門はPC-9800シリーズの展開に力を集中し、そのあおりもあって
{ ト `ヽ. ___´ノ ヽ、 i
.| | | / / 売れ行きが伸び悩んだPC-100は、後継機種が出ることはなかっただろ。
/ ̄ ̄ ̄ \
/ . \
/ _ ノ ヽ、_ \ 日本には、いろんな意味で早すぎた感じかお。
.| (ー) (ー) . |
\ (__人__) . /
/ `⌒´ ヽ
ヽ、二⌒) (⌒ニノ
/ ̄ ̄\
/ ー ‐\ ちなみに、MS-DOSから起動するPC-100用の「N100-BASIC」を収録した
| ( ●) ( ●)
| (__人__) 添付ディスクには、システムソフトが移植した「ロードランナー」も入っている。
| ` ⌒´ノ
| } ロードランナーは、PC-100の発売と前後してPC-9801用が、
r⌒ヽrヽ, }
/ i/ | __ ノヽ 1984年にかけてPC-8801用、PC-8001マークII用、PC-6001用などが発売され、
./ / / )
. / / / // 他の企業からもX1、FM-7、MSX、SC-3000など多くの移植版が登場しただろ。
/ ./ / ̄、⌒)
ヽ、__./ / ⌒ヽ ̄
r / |
/ ノ
/ / /
___ クルッ
/ ノ ヽ_\  ̄` 、
/(● ) (● )\ |,ノ そういえば、MSXはどうなったんだお。
ビシィッ / (__人__) \  ̄
| し | Y |
Vて \ `ー ' /
そ と⌒ヽ `> 〈´
ヽ V´ ヽ
ヽ / 、
., ──‐、
/ \
| _ノ ヽ うむ。MSXはこの1983年10月の下旬から順次発売され、
| ( ●) (●)
| (__人__) , -―ーっ 年末までに三菱、三洋、松下、東芝、日立、ソニー、ヤマハ、
| ` ⌒´ノ ( ゝ彡 ̄
. ン } |. | ビクター、富士通、キヤノンと10社が揃い踏みしただろ。
/⌒ ノ .|, |
/ ノ _ィ ´ー‐ィ' | 価格はおおむね5万円台中盤から6万円台中盤で、
../ / r_____ ノ
/ / |i この時点では、富士通「FM-X」などが49,800円で最も安かった。
●FM-X(MB25150)
┏━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ CPU ..┃Z80A 3.58MHz ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ ROM ...┃32KB(BIOS、BASIC)+α(カートリッジ) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ RAM ┃16KB(拡張可能)+16KB(V-RAM) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 表示(文字) ..┃40、32文字×24行 ┃
┃ (グラフィック) ┃256×192ドット・15色(水平方向8ドット単位に2色まで) ┃
┃ ┃または64×48ドット・15色 ┃
┃ (スプライト) ┃最大16×16ドット・15色中1色、32枚(水平方向には5枚以上表示不可) ....┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ サウンド .┃矩形波3音(8オクターブ)+ノイズ1音 ┃
┃ ┃1ビットD/A ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃外部記憶装置┃カセットテープレコーダー ┃
┃ ┃ (1,200または2,400bps、オプションまたは市販品を使用) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 価格 ┃49,800円 ┃
┗━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
___
/(●)^ ヽ\
/ (_ (●) \ 安いって言っても、RAMは16キロバイトあるんかお。
/ Y ヾ__)⌒::: ヾ
i ヾ⌒ノ ノ
\ ー /
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ 基本性能が共通しているだけに、各社とも個性づけに苦心した跡を
| ( ●))
. | (__ノ_) 見ることができるだろ。たとえばヤマハの「CX5」は、ヤマハの人気シンセサイザー
| `⌒ノ
. | } 「DX」シリーズと共通のロゴデザインになっていて、DXシリーズが採用した
. ヽ }
ヽ ノ 「FM音源」と同じ方式のサウンドLSIとMIDIインターフェースを備えた
.> <
| | 大型カートリッジを装着すると、音楽向けパソコンとして使うことができた。
| |
____ ━┓
/ ― \ ┏┛
/ (● ) ヘ\ ・ みでぃーって、なんだお。
| (⌒ (● ) |
ヘ  ̄`、__) |
ヽ |
./∩ノ ⊃ _/
/./ _,) `丶
(___/ 1 |
/ ̄ ̄\
/ ⌒ ⌒\ 電子楽器同士や、それを制御するシーケンサーなどをメーカーを超えて
| (●) (●) |
. | (__人__) | 相互に接続して、シリアル通信によって情報のやり取りと制御を行えるようにする
| |r┬-| |
. | `ー'´ } 共通規格だろ。1981年ごろから策定と実装が進められ、ちょうどこの1983年8月に
. ヽ }
_ ゝ ノ 正式に合意、発表されたところだった。
/ `ヽ
/ /  ̄\ \
/ / `ー‐´ ̄`>ヽ
|ゝ、 \∩ノ^)ミ:::::::::(´__\__________,ヘ,,t,,t、
| []\_,,__ノ ミ三三三三三三ゞヽゝ三三三三三三三≒≒≒|〕
| 廾 廾 ::::::::::::::(´ ̄ ̄ ̄\___ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ソ''r''r''
', ゚。゚。゚ ,─、___,>
\___/
____
/⌒ ⌒\ ホジホジ
/( ●) (●)\ パソコンとシンセサイザーの連携って、
/::::::⌒(__人__)⌒:::::\
| mj |ー'´ | ヤマハのYISでもできなかったかお。
\ 〈__ノ /
ノ ノ
/ ̄ ̄\
/ _,.ノ ⌒ パソコンからシンセサイザーを制御しての自動演奏は、
| ( ー)(ー)
.| (___人__) TK-80などのワンボードマイコンの時代から、試みる人も少なからずいた。
| ノ
| |_,-‐、_ -、 ただ、汎用的に使われた「CV/Gate」という方式は、電圧を使った
.人、 厂丶,丶 v 〉
_,/::::ヽ、.,ヽ., ___,く_ソ __ノ アナログ制御で、1音扱うのに2本ケーブルが必要となるほか、
― ''"...:::::::::\::::::::::::::::::::( 〔"ニ‐-、
、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r /⌒ヽ:::::: ) 電圧の解釈がメーカーにより異なるなど、制約が大きかっただろ。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V/..... ̄ ',::::|
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈 :::::::::::::::... ',::i
!::::::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::::::::ハ ::::::::::::::::::. ',
____
/_ノ ヽ_\
/(● )(● )\ それがMIDIによって、格段に便利になるってことかお。
/ :::::⌒(__人__)⌒::::::\
| ) ) | で、その大きいカートリッジは、CX5でしか使えなかったんかお?
\ `ー' /
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、_ \ いや、MSX規格のカートリッジスロットに合わせるアダプターをつければ、
.| ( ●)(● ) |
.| (__人__) │ ヤマハ以外のMSXパソコンでも使えただろ。ただ、ヤマハのMSXでは
| `⌒ ´ |
.| | この大型カートリッジがすっぽり入るスペースがあって、一体化して
r、 r、ヽ /
ヽヾ 三 |:l1.ヽ / スマートに使うことができた。ちなみに、ビクターのMSXパソコンも
\>ヽ |` } > <
ヘ lノ `'ソ ヽ 製造元が同じらしく、まったく同じ形状になっている。
/´ /,1 | |
\ ノ .| | |
_____
/ \
/ ⌒ ⌒ \ 10社の中には、自前でのMSXパソコンの設計とか製造までは
/ ( ●) (● ) \
| (__人__) | 踏み切れなかったところもあるわけかお。
\ 凵 /
/ \
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ うむ。京セラなどいくつかの企業は、OEM専門でMSXを製造しているだろ。
| ( ⌒)(⌒)
| (__人__) ちなみにヤマハは、CX5を楽器店のルートで販売したほか、
| ` ⌒´ノ
ン } パソコン販売店向けにもカラーリングが異なるMSXを発売した。
/⌒ヽ、 _ノ
/ ノ \__ィ ´ これらには「YIS303」など、YISの名前が受け継がれただろ。
/ / '|
( y |
\ \ |
____
/⌒ ⌒\
/( ―) (―)\ ホームコンピューターへの挑戦、第2幕だお。
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| |++++| 」_ キラッ |
\ `ー''´ l /
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ 一方ソードは、M5のバリエーションとして「M5プロ」と「M5ジュニア」を
| ( ●)(●)
. | (__人__) 11月に発売した。M5プロは39,800円、M5ジュニアは29,800円だっただろ。
| ` ⌒´ノ
. | } ROMカートリッジで20本近く、カセットテープも含めると40本以上のM5用の
. ヽ }
ヽ ノ ゲームソフトは、すべてそのまま使うことができる。
/::::::..ヘヤ:>.
|::::::::::...:.ソ.:|
|:::::::::::.::::::::|
●M5プロ、M5ジュニア
┏━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ CPU ..┃シャープ LH0080A(Z80A) 3.58MHz ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ ROM ...┃8KB(モニター、字形定義等)+α(ROMカートリッジ) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ RAM ┃4KB(M5プロは最大36KB)+16KB(V-RAM) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 表示(文字) ..┃40、32文字×24行 ※カタカナは使用不可、代わりにひらがなが表示される ┃
┃ (グラフィック) ┃256×192ドット・15色(水平方向8ドット単位に2色まで) ┃
┃ ┃または64×48ドット・15色 ┃
┃ ┃※文字画面・グラフィック画面合わせて最大2画面 ┃
┃ (スプライト) ┃最大16×16ドット・15色中1色、32枚(水平方向には5枚以上表示不可) ....┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ サウンド .┃矩形波3音(6オクターブ)+ノイズ1音 ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃外部記憶装置┃カセットテープレコーダー(標準2,000bps、オプションまたは市販品を使用) .┃
┃ ┃3インチフロッピーディスクドライブ(片面倍密度、オプション) ┃
┃ ┃ ※M5ジュニアでは利用不可 ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 価格 ┃39,800円、29,800円(M5プロ、ジュニア) ┃
┗━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
____
/ ⌒ \
( (● ) \ M5ジュニアのほうは、SC-3000と同じ値段になったわけかお。
(_) ⌒::: ヽ
|┬| |
(ー` /
/ ̄ ̄\
_ノ ヽ、 \ ,.:┐ M5プロは、M5のカラーリングを変更し、BASICのカートリッジを別売りにした他は
.( ●)( ●) ..| / |
(__人__) .|./ / 機能に変更はない。一方M5ジュニアは、やはりBASICのカートリッジが別売りで、
i⌒ ´ .r-、 |/ /
{ ヽ, ',. .,/ :/', さらに拡張ボックスやプリンターの利用をできなくした代わりに、電源ユニットを
.ヽ .| l_/_, -‐、',
.ヽ . | / , --'i| 内蔵して、トータルでの大幅な小型化と低価格化を実現しただろ。
/ { V , --ヘ
| ヽ L| r= |
____
/ \
/ ヽ、 _ノ \ これだったら、ゲームの数もそこそこあるし、
/ (●) (●) \
| (__人__) | MSXともいい勝負ができそうじゃないかお。
\( (ヽ(\ ⌒´ /
γ⌒\\\\ ⌒ヽ
i j ヽ 人`ヽー‐ i
ヽ、 l ( ̄ ) て___.ノ
/つゝ、,,!  ̄ `⌒ }
/ ̄ ̄\
/ _,.ノ ヽ、_ しかし、MSXは本体だけでなく、ゲームソフトもものすごい数が登場した。
| ( ●) (●)
| U (___人__) アスキー、コナミ、HAL研究所などが本体発売直後からソフトを発売し、
.| __ノ__
| _/ ___\ヽ_ またソニーや東芝など本体メーカーも、系列店にソフトを置くために
、 '-/____ヽ |
ノ 、 ._'-〈 、ヽ | これらのソフト会社から供給を受けた。1984年のはじめごろまでに、
,´ ヽノ} |
/ { / ROMカートリッジだけで50種類近くが出ているようだろ。
./ / / {
____
/ \
/⌒ ⌒ \ 乗るしかない、このビッグウェーブにって感じだお。
○ ○ /( ) ( ) \
| (__ |
\ _l /
/ ー \
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ しかも、タカラが1983年6月からエニックスを代理店として
| ( ●)(●)
. | (__人__) パソコンゲームに参入していたこともあってか、M5用にタカラが発売した
| ` ⌒´ノ
. | ∩ ノ ⊃ ソフトのいくつかはほとんどそのままMSXに移植された。
/ヾ.、_ ノヾ、_ノ
(.:::::::\ /::::./ノ:│ コナミやナムコでも、M5に供給したタイトルと同じものを
\:::::..“::::/_|::::::|
\::/Φ:::::::::::/ MSXに移植しなおすケースがあっただろ。
 ̄  ̄ ̄
___
/ \
/ノ \ u. \ そしたら、M5の売りはBASIC以外
/ (●) (●) \
| (__人__) u. | どんどん少なくなってったわけかお。
\ u.` ⌒´ /
ノ \
/) ̄ ̄\
/∠___ ヽ、,_ \ この後ソードも、「FALC」のMSX用をソニーに供給し、
/ / ,-イ)(= )!!! |
l / /(__人___) | 日本国内でのM5シリーズの展開は、1984年の前半ごろには
l ', `⌒ ´ u |
', ', | 事実上止まってしまうことになるだろ。
j ノ /|_
_∠⌒ヽ j, _、___ ィ/::\__
___/ ...:::::::::::ヽV ̄ ̄ ̄:::::::::::::::::...´´''' 、、、 _
/ ...:::::::::::::::::::: 〉::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... :::::..\
...:::::::::::::::::::::::: /;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /::::::::::::::: l
____
:/ \:
:/ _ノ iiiii \. \ 本体の安さではカバーできないくらいの
/ (○) (○) \
: | (__人__) |: 物量で攻められた感じだお。
\ ` ⌒´ /
/ ⌒ /⌒Y⌒ヽ ヽ
:| \| .i イ |
|\ / 人 .\!
| \___/ \__/:
| /
| /
(⊃ ̄ ̄\
(⊃ _ノ \ さて同じ11月、ソニーが、SMC-70をよりホビー向けに作り変えた
(⊃ ( ●)(●)
| (__人__) 「SMC-777」を148,000円で発売しただろ。SMC-70用と同じ仕様の
| ` ⌒´ノ
| } \ フロッピーディスクドライブを1台内蔵しており、15万円以下で
/ヽ } \
/ ヽ、____ノ ) 初めてフロッピーディスクドライブを内蔵したパソコンということになる。
/ . | _/
| / ̄ ̄(_)
\ \ /| JJJ (
\ / /⊂_)
●SMC-777
┏━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ CPU ..┃NEC μPD780-1(Z80A互換) 4MHz ┃
┃ サブCPU .┃三菱 M5L8041A(インテル 8041A)(キーボード制御) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ ROM ...┃16KB(IPL、モニター等)+128KB(漢字ROM、オプション) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ RAM ┃64KB+4KB(V-RAM)+2KB(PCG-RAM)+32KB(グラフィックV-RAM) .┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 表示(文字) ..┃80文字×25行・8色または40文字×25行・8色・2画面 ┃
┃ (グラフィック) ┃320×200ドット・16色(オプションで4,096色中16色) ┃
┃ ┃または640×200ドット・4色(オプションで4,096色中4色) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ サウンド .┃矩形波3音(6オクターブ)+ノイズ1音 ┃
┃ ┃矩形波(SMC-70と同一機能) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃外部記憶装置┃3.5インチフロッピーディスクドライブ(片面倍密度倍トラック、1台内蔵) ┃
┃ ┃カセットテープレコーダー(1,200bps、オプションまたは市販品を使用) .┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 価格 ┃148,000円 ┃
┗━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
____
/ \
/ ⌒ ⌒ \ X1Dからはちょっと遅れたけど、値段は5万円も安いお。
/ (⌒) (⌒) \l⌒l
| (__人__) |`''|
\ ` ⌒´ _/ /
/
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ SMC-70から一部のグラフィック機能やスーパーインポーズ機能など、
| ( ●)(●)
. | (__人__) ホビー向けにはあまり使われないものを削除し、代わりに矩形波3音の
| ` ⌒´ノ
. | } サウンド機能を内蔵。またオプションながら、4,096色の中から
. ヽ }
ヽ ノ グラフィック表示に使う色を選択可能なパレット機能に対応しただろ。
.> <
| |
| |
____
/ \
/⌒ ⌒ \ ってことは、320×200ドットなら、4,096色から16色選んで使えるわけかお。
/( ・ ) ( ・ ) \
| (__ | これはなかなかすごいんじゃないかお。
\ _l /
/ ー \
/ ̄ ̄ \
/ __,ノ `⌒ 一方で、使用できるソフトに制限がつくという注釈をつけながらも、
| ( ●) (●)
. | (___人__) パソコン用として広く普及している、デジタルRGB8色表示のディスプレイも
|. ` ⌒´ノ
| | 利用可能になった。
iヽ |
}:::.`> ー-´-くヽ- 、___、
_/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 7¨:.ヽ
__/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.::::::::::\
<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
__ _
_,rーく´\ , --、 /⌒ ⌒ \
,-く ヽ.\ ヽ Y´ / /(●) (●) \ 少しでも安く上げたいって人に配慮したわけかお。
{ -! l _」_ノ‐′/ / (__人__) \
ヽ ゙ー'´ ヽ / | . `Y⌒y'´ |
ゝ、 ノ_ イ \ ゛ー ′ ,/
ヽ | / ー‐ ヽ
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ SMC-777は、フロッピーディスクドライブを内蔵させたことから、
| ( ●)(●)
| (__人__) CP/Mと互換性のある「ソニーファイラー」というメニュー画面を採用した。
| ノ
| ∩ノ ⊃ } これにより、BASICやアセンブラーのほか、ゲームなどのソフトウェアも
/ヽ / _ノ }
( ヽ / / ノ メニューから簡単に選んで実行できる、「ソフトウェアプレーヤー」という
ヽ “ /_| |
\__/__ / スタイルを提案しただろ。
____
/^ ⌒ \
(へ) (へ ) \ 「ウォークマン」が音楽を気軽に楽しむプレーヤーなら、
/⌒(__人_)⌒:::::: \
| ヽvwwノ | こっちはパソコンソフトを気軽に楽しむプレーヤーってわけかお。
\ `'ー' /
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ、_ \ ソニーはこのスタイルをアピールするべく、
.| ( ●)(<) |
| (__人__) │ サードパーティーが開発したSMC用のフロッピーディスク版ゲームソフト、
.| `⌒ ´ |
| | 特にアドベンチャーゲームを積極的に買い上げ、自社ブランドで売り出した。
ヽ /
ヽ / またアップルII用ゲームのヒット作の供給にも力を入れ、ロードランナーや
〉-r:::┬〈、
/Λ 〉.:〈 7//\ 「A.E.」、「チョップリフター」「アズテック」などの移植版を発売している。
////V::::::V/////\
./////∧::://///////}
/////// ∨/////////{
____
/⌒ ⌒\
/(⌒) (⌒) \ アップルの人気ゲームが、
/ ::⌒(__人__)⌒::: \
| |::::::| ,---、 値段が半分以下でフロッピーディスクドライブも内蔵の
\ `ー' しE |
/ l、E ノ パソコンでできるっていうのは、いい感じじゃないかお。
/ | |
( 丶- 、 ヽ_/
`ー、_ノ
__
/ _ノ\
/. (●), ただ、640×200ドットでは4色というグラフィック機能の大枠は
| (__ノ、)
. | | SMC-70と変わりなかったため、640×200ドット8色のグラフィック機能を持つ
. ヽ |
ヽ ノ 機種からの移植版のゲームは、ほとんど出なかっただろ。
ヽ (
> ヘ
| |
| |
____
/ \
/_、 ,,/" \ 320×200ドットだったら16色使えるとはいっても、
/ (●) ゙(●) U \
| (__人__) | 作り変える手間で敬遠されたんかお。
\ ⊂ ヽ∩ <
| | '、_ \ / )
| |__\ “ /
\ ___\_/
/ ̄ ̄\
/ _,.ノ ヽ、_ ソニーは、新たに「ヒットビット」のブランド名を掲げ、MSX規格の
| ( ●)(●)
.| U (___人__) 「HB-55」を初心者向け、SMC-777を中級者以上向けと位置づけて、
| ` ⌒´ノ
| |_,-‐、_ -、 CMに人気絶頂のアイドル松田聖子を起用するなど、積極的に売り込んだ。
.人、 厂丶,丶 v 〉.
_,/::::ヽ、.,ヽ., ___,く_ソ __ノ その結果、HB-55は3ヶ月で2万台ほどを出荷したものの、
-''"::::::::::::\::::::::::::::::::::( <"ニ‐-、
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r /⌒ヽ;;;;;;; ) SMC-777はその3分の1ほどの7,000台にとどまっただろ。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;V/..... ̄ ',;;;;|
;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;〈 ;;;;:::::::::::... ',;;i
;;;;;;;::::::\::::::::::::::::::::::;;;;;;;;ハ ::;;;;;;;;::::::::. ',
/ ̄ ̄ ̄\
γ⌒) (⌒ヽ うーん。
/ _ノ ノ \ \ `、
( < (○) (○) | ) それだと、FM-7やX1には追いつけそうにないお。
\ ヽ (__人__) / /
/ ̄ ̄\
. _ノ,、 \_ \ やはり1983年11月、PC-8801の後継機種として「PC-8801マークII」が発売された。
( ●)( ●) |
(__人__) | フロッピーディスクドライブがオプションのモデル10が168,000円、1台内蔵の
(`⌒ ´ |
{ | モデル20が225,000円、2台内蔵のモデル30が275,000円だっただろ。
{ /
ヾ /
ソgヘ二ニ=7⌒ ̄"⌒ ̄〆"⌒ニつ
∧ii/ oィ/" 〃 (乙ノ≠^ソノ
/ .|//= ゝー─~゙─‐゙~'´
l |。 `~/
/ |。 /
/ソ |。 (
/ リ∠\____ニゝ
●PC-8801マークIIモデル10、モデル20、モデル30
┏━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ CPU ..┃NEC μPD780-1(Z80A互換) 3.994MHz ┃
┃ サブCPU .┃NEC μPD780-1(Z80A互換) 3.994MHz(フロッピーディスク制御) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ ROM ...┃32KB(モニター+N-BASIC等)+40KB(N88-BASIC)+2KB(CG-ROM) ..┃
┃ ┃ +2KB(サブCPU用)+α(漢字ROM) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ RAM ┃64KB+48KB(グラフィックV-RAM)+16KB(サブCPU用) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 表示(文字) ..┃80、72、40、36文字×25、20行・8色 ┃
┃ (グラフィック) ┃160×100ドット・8色(1文字と同じサイズ単位での色指定) ┃
┃ ┃640×200ドット・8色 ┃
┃ ┃または640×200ドット・8色・3画面(1文字と同じサイズ単位での色指定) .┃
┃ ┃または640×400ドット・8色(1文字と同じサイズ単位での色指定) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ サウンド .┃矩形波 拡張BASICで4オクターブ単音の音楽演奏可能 ┃
┃ ┃矩形波6音(8オクターブ)+ノイズ2音 ※オプション ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃外部記憶装置┃5インチフロッピーディスクドライブ ┃
┃ ┃ (両面倍密度、モデル20は1台内蔵、モデル30は2台内蔵) ┃
┃ ┃カセットテープレコーダー(1,200bps、オプションまたは市販品を使用) .┃
┃ ┃ ※600bpsも可 ┃
┃ ┃8インチフロッピーディスクドライブ(両面倍密度、オプション) ┃
┃ ┃ハードディスクドライブ(5MBまたは10MB、オプション) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 価格 ┃168,000円、225,000円、275,000円(モデル10、20、30) ┃
┗━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
____
/^ ⌒ \
(●) (● ) \ 初代PC-8801と同じ値段でモデル20が手に入るってのは、お得感大きいお。
/⌒(__人_)⌒:::::: \
| |-┬r| | そういや、いつの間にやらサブCPUがくっついてるお。
\ `'ー` /
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ NECはPC-8001のときから、5インチフロッピーディスクについては、
| ( ●)(●)
. | (__人__) ドライブ側にもCPUを備える「インテリジェント型」のシステムを使っていた。
| ` ⌒´ノ
. | } そのためPC-8801マークIIでも、従来ドライブ側に搭載されていたCPUが、
. ヽ }
ヽ ノ mm そっくりそのままサブCPUとして本体に内蔵されることになったわけだろ。
/  ̄ ̄ ̄ つノ
| | ̄ ̄ ̄
____
/ノ ヽ、_\
(●) (● ) \ じゃあ、別にパワーアップしたってわけでもないんかお。
/⌒(__人__)⌒::::::::\
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
⊂⌒ヽ 〉 <´/⌒つ
\ ヽ ヽ /
\_,,ノ| 、_ノ
/ ̄ ̄\
/ ⌒ ⌒ \ 他には、漢字ROMの内蔵と、ブザー音に音程をつけることができるように
| ( ●)(●) |
. | (__人__) | なった点が異なるくらいで、本体機能はほとんど変わっていないだろ。
| \_) |
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
_. -─‐-
/ ─ \
/ / (● ) \ 相変わらず、FM-7やX1に比べると音がさみしいお。
/ ( ●) 、_) ⊂ヾ、
| (__ノ |E ) コリコリ なんとかならなかったんかお。
ヽ _ノゝ ヽ
>  ̄ ` ノ
/ ̄ ̄\
/ _,ノ ヽ、_ NECからはオプションとして、
| ( ●) (●)
. | (___人__) PC-8801や8001マークIIでも利用可能な、PC-6001と同じLSIを
| ` ⌒´ノ
.| | 2個搭載したサウンドボード「PC-8801-10」が提供されただろ。
人、 |
,イ:. ト、ヽ、 __ ,_ ノ これは、HAL研究所がこの年の初めごろから発売していた「GSX-8800」と
ー -‐ ´::::::::::::::::::::::::::::::::7
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、 回路的に一部互換があり、さらにMIDIインターフェースを搭載している。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. \、_
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... ヽ
:..ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ヘ
::::::::V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::
. __
-´ ``ヽ
. / ⌒ `ヽ PC-8801には、もう純正のMIDIインターフェースが出たんかお。
/ `ヽ ヽ
. (( / (●) ヽ
|::⌒(__ (● ) }
ヽ 人__) ⌒::::. |
ヽ(__ン |
人. / | |
/ _ノ ノノ
|
/ ̄ ̄\
/ノ ヽ、_ \ これはPC-9801-14に比べれば、ゲームにも使いやすいものだったと言える。
. ( ●)( ●) |
|(人__) | しかし価格が同じく28,000円だったことやオプションだったことが
| ⌒ ´ |
. | | 影響したのか、対応ゲームはごく限られていただろ。
. ヽ /
ヽ /
,t:.ヤ、..::::<
|i::レ´::::::::.|
i´.:::::::::::::::|
____
/ \
/ \ サウンド機能の要望は多かったんじゃないかと思うけど、
/ _ノ ::::::: ゝ、 \
| (○) (○) u | やっぱり内蔵じゃないのはでかいんかお。
\ (__人__) ,/
/ `⌒´ \
/ ̄ ̄\
/ _,.ノ `⌒ そしてPC-8801マークIIと同時に発表され、発売日では1週間早かったのが、
| ( ●)(●)
.| (___人__) PC-6001マークIIの上位機種「PC-6601」だろ。3.5インチ片面倍密度の
| ノ
| |_,-‐、 / ⌒) フロッピーディスクドライブを1台内蔵して、143,000円だった。
.人、 厂丶,丶,丶´ / ̄
_,/( ヽ、.,ヽ., ___,く_ソ __ノ
- ''"::::::::::::\:::::::::::::::::::::( <"ニ‐-、
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r /⌒ヽ::::::: )
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V/..... ̄ ',:::::|
;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 〈 ::::::::::::::... ',::.
;;;;;;;;;:::::::::::::::::::\:::::::::::::::;;;ハ ::::::::::::::::::.. ',
●PC-6601
┏━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ CPU ..┃NEC μPD780-1(Z80A互換) 4MHz ┃
┃ サブCPU .┃NEC μPD8049(インテル 8049) 8MHz(キーボード、カセットテープ等制御)....┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ ROM ...┃32KB(BASIC等)+16KB(CG-ROM)+16KB(音声合成ROM) ┃
┃ ┃ +32KB(漢字ROM)+128KB(漢字ROM、JIS第一水準、オプション) .┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ RAM ┃64KB+1KB(フロッピーディスク用バッファー) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 表示(文字) ..┃40文字×20行・15色(背景色は8色、8色の組み合わせは2種類) ┃
┃ ┃または32文字×16行・2色(色の組み合わせは2種類) ┃
┃ (グラフィック) ┃80×40ドット・15色(1文字と同じサイズ単位での色指定) ┃
┃ ┃160×200ドット・15色 ┃
┃ ┃320×200ドット・4色(色の組み合わせは6種類) ┃
┃ ┃または64×48ドット・9色(1文字と同じサイズ単位での色指定) ┃
┃ ┃ 128×192ドット・4色(色の組み合わせは2種類) ┃
┃ ┃ 256×192ドット・2色(色の組み合わせは2種類) ┃
┃ ┃※文字画面とグラフィック画面を最大計4画面使用可 ただし1画面目は ┃
┃ ┃ 文字画面か80×40ドット(または64×48ドット)モードのいずれか .┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ サウンド .┃矩形波3音(8オクターブ)+ノイズ1音 ┃
┃ ┃音声合成1音(男性・女性の選択可、歌唱可) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃外部記憶装置┃3.5インチフロッピーディスクドライブ(片面倍密度、1台内蔵) ┃
┃ ┃カセットテープレコーダー(1,200bps、オプションまたは市販品を使用) .┃
┃ ┃ ※600bpsも可 ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 価格 ┃143,000円 ┃
┗━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
____
r、/ ⌒ ⌒ \
|.l1 (● ) (● )ヽ PC-6001マークIIに、フロッピーディスクドライブを
.|^ ) (__人__) |
.ノ ソ、_ ヽノ _/ ̄`! 内蔵させたってところかお。
/ イ イ7 _/
{__/\ ヽ {
/ ̄ ̄\
/ _ノ' ,,\ まあ、それで概ね間違いではないな。
| ( -‐)(‐)
. .| ::~(__人__) 異なるのは、オプションでJIS第一水準の漢字ROMが用意され、
| 'ヽ ヾリ
| ゙ー'ノ BASICや付属のワープロソフトで利用可能になった点と、
ヽ ソ}
ヽ ノ ●ォ、_ 音声合成で歌をうたわせることもできるようになった点だろ。
/⌒Y◆・◆、 ”¶ト.
/ y |。=, \. ||
ノ ,/___,ン)_|,、 ソ'~,‐っっ||
(_"___リ_ソ `ー─iソ´~ ||
(( (ヽ三/) (ヽ三/) ))
(((i ) ___( i)))
/ /⌒ ⌒\ \
( /( ●) (●)\ ) 歌もうたっちゃうんかお。
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| | 昭和時代のボーカロイドってわけだお。
\ /
/ ̄ ̄\
/ _,.ノ ヽ、_ また、付属ソフトにオリジナルのアドベンチャーゲーム
| ( ⌒) (⌒)
| (___人__) 「コロニーオデッセイ」が含まれていたのは、なかなかユニークと言えるだろ。
.| ノ__
| _/  ̄\ヽ PC-8801マークIIのモデル20と30にも、システムソフトがのちに発売する
. 人、 '、/  ̄ ヽ '、
. _,/(:::::ヽ、 __'-r´ ̄ヽ v 「ミコとアケミのジャングルアドベンチャー」の素材を使った、ごく簡易なゲームが
― ''"::::::::::\ :::::::::::::::j_√ |
、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ r、 付属していたが、それよりもはるかに本格的なものだった。
:::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゞニニ彡〉,
:::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::( :::::::::::::::::∧^
___
/ ⌒ ⌒\
/ (⌒) (⌒) \ アドベンチャーゲームのブームが
/ ///(__人__)/// \
| `Y⌒y'´ | 広がってた時期ならではの付属ソフトだお。
\ ゙ー ′ ,/
/ヽ ー‐ ィ⌒ヽ
rー'ゝ 〆ヽ .)
ノヾ ,> ヾ_ノ,ヽ}
ヽ ヽ| ヽ_ノ
/ ̄ ̄\
/ ノ ヽ /\'ー、 ,, ..,、 なお、PC-6601本体に付属していたのは前編だけで、後編は別売だった。
| ( ●)( / .\` 、 . // /
. | (__人/ \ヽ、,.// ../ 各ディスク3枚で、前後編あわせると6枚ということになるだろ。
| ` / ``77 /
. ヽ / / / / またPC-6001マークII用にも、5インチフロッピーディスクで
ヽ.. / fヽ、/ / , -,./
/./ r-、 ヽ ∨,ノ / 前後編がそれぞれ発売されている。
|. \ 〈\.\,〉 `, f
| . \ (ヽ ヽ `.. |
| .\ \ ノ
____
/⌒三 ⌒\
/( ○)三(○)\ 全部で6枚!
/::::::⌒(__人__)⌒:::::\
| |r┬-| | そりゃすごそうだお。
\ `ー'´ /
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ ただし、グラフィックの枚数は全部で100枚前後というところで、
| ( ●)(●)
. | (__人__) 格納効率はあまりよくない。ちなみに、いくつかの場面で音楽が流れたり、
| ` ⌒´ノ
. | } 相棒役のロボットが音声合成でしゃべったり、あるいはNECがPC-6001用に
. ヽ }
ヽ ノ___mm ROMカートリッジで発売していたオセロゲームやシューティングゲームを、
/:::.ヘヤ::フ<:::::::::::liつノ
|:::::::.ヽi:::.ソ| ̄ ̄ ̄ ミニゲームとして遊べるといった趣向が取り入れられているだろ。
|::::::::::::.`´.:|
____
/\ /\
/( ●) (●)\ 本体機能総結集って感じだお。
/ :::::⌒(__人__)⌒:::::\
| |r┬-| |
\ ` ー'´ /
____ ミ
/ ~\
/ ノ (●)\ コロニーオデッセイそのものは、かなり挑戦的な試みと言えるが、
| (./) ⌒)ヽ
\ (__ノ,.<))/;、 NEC自身からはこれ以外のフロッピーディスク版ソフトがあまり出なかった。
\ / / '‐、>
`\__l ´ヽ〉 このためSMC-777と比べると、ソフトウェアプレーヤーとしての取り組みでは、
,ノヽ、ノ __人〉
, /'"|::::_/ヽ. /:::::ヅ!:゙、-、_ 一歩譲ると言わざるを得ないだろ。
''":::::::::::/´∨/`ー'〉 7:..ヽヽ:.:|:::::゙'ー、
::::::::::::y′.: ',ゝ、_/::\:.:.:| |.イ:::::::::|:::!
::::::::/: ://: : : :|::::::::ヽ::|/:i::::::::::::i::|
____
/ \
/ ─ ─ \ 他の会社がディスク版のソフトを出すだろうって
/ -=・=- -=・=- \
| (__人__) U | 期待してたんかお。
\ ` ⌒´ /
/ ̄ ̄\
/ _ノ .ヽ、\ もっとも、NECが3.5インチのフロッピーディスクを採用したという事実は、
| (●)(●) .|
. | (__人__) | PC-6601の売れ行き以上に大きな意味があったと言えるだろ。
∧ .| ` ⌒´ ノ
/\ヽヽ } 他の機種で、5インチのフロッピーディスクを使い続ける可能性はあるにせよ、
,r―''''''ヽ, ヽ ノヾ、
,r‐' ,、;-‐''''""''ヾ、、, く l NECが今後3インチを採用する可能性はほぼなくなったわけだ。
/ ./ r''"ヽ, \, l`ヽ、
j l ,. / ' l ヽ、 ト, ヽ さて、次に進むだろ。
,.Lj∠、'´ , i, / `ヾ、`'ヽゝ
l, / 二'''" ,;、, `''ー゙--、
/゙ヽ-ッ-‐'´ ./`ト-:rイ「´ ゙l;:`''ト-、,_ ノ'i,
/ / ,;∠∠,ノ´ イ l l, ├''| |、,/ l |
|
_ 人 _
`Y´
|
1983年12月、横浜市・港北区──
/::ヽ
I員TTTTTTTTTTTI _|_ ______ |FF|ニ|
_____________ /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~! iニi . .| FFFFFFFFF | /二ニ,ハ
. |IIIIlミ|三三|゙ ____|ミ| LL LL LL LL LL | iニi,___| FFFFFFFFF | |EEE|日
 ̄ ̄|!|IIIIlミ|三三| |田田田田|ミ| LL LL LL LL LL |ll.|__|.|==/\==|.| ̄ ̄|「| ̄ ̄
lllllllll |!|IIIIlミ|三三| |田田田田|ミ| LL LL LL LL LL |ll.| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | 田 |「| 田
 ̄ ̄. |IIIIlミ|三三| | ̄ ̄: ̄ ゙̄|ミi LL LL LL LL LL |ll.| ロ ロ .|.l⌒l l⌒l l⌒l l´| | |「|
. . . |IIIIlミ|三三|| : :゙| | LL LL LL LL LL |ll.| ロ ロ .|.l⌒l l⌒l l⌒l l´| | 田 |「| 田
____ _____
/ \/ \ ‐-、
、-‐ /⌒ ⌒ ⌒ ⌒\ ___,ノ-、 けっこうにぎわってるけど、
、- !、,__/(● ) (● ) 彡 ( ●) ( ●)ヽ ___,ノ
!、,___ l (__人__) (__人__) | いかにも住宅地みたいな狭い道だお。
\ `⌒ ´ 彡 ⌒´ /
/ ヽ
, -―- 、
/ \ ここは、東急東横線と国鉄横浜線の菊名駅だな。
/ \_ |
(●) (●) | このあたりは、横浜市の港北区と鶴見区、神奈川区の境に近い。
(_人__) /
l`⌒´ / 横浜線の線路沿いに、神奈川区のほうに行ってみるだろ。
| ヽ
__!、____/ \
/、 ヽ r 、 ヽ
ハ ヽ Y`l | > Y
{ ヽ_ゾノ | レi i i}
`¨´ ヽ ハ `'''
> / ヘ
/ /ヽ ヘ
_,/ / ご_ノ モキュモキュ
( ヽ /
\__ノ
/ ̄ ̄ ̄\
/\ / \ どこに行くのかゴクローサンだお!
/ (●) (●) ヽ
|:::⌒(_人__)⌒:: |
,ィTl'ヽ\ l;;;;;;l /`ヽー;、
kヒヒど, `ー´ {⌒Yィ 、 ソ
`´ ̄ヽ ハヽ `^ー′
ヽ ` / '}
> /ごノ
__,∠ / キュムッ
〈、 /
\、__ノ
/ ̄ ̄\
/ ノ ヽ、.\ さてこの12月、SC-3000の軟質樹脂製だったキーボードを硬質樹脂の
| (●)(●) |
| (__人__) | 本格的な形状のものに変更した「SC-3000H」を、セガが33,800円で発売した。
___|__`⌒ ´ |
, --'、 / 丿 キーボード以外は、SC-3000から特に変更はなく、色も3色用意されただろ。
/ ⌒ ). / <
,′ ノ / /三三三三丑
l T´ ..___/ // r'´ ̄ヽ
ヽ ノ ./丶 // (  ̄ l
`'ー'´ | //_____/ _.ノ
●SC-3000H
┏━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ CPU ..┃NEC μPD780-1(Z80A互換) 3.58MHz ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ ROM ...┃なし(すべてカートリッジで提供) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ RAM ┃2KB(最大64KB、レベルIIIBASIC使用時は16または32KB)+16KB(V-RAM) .┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 表示(文字) ..┃40、32文字×24行 ┃
┃ (グラフィック) ┃256×192ドット・15色(水平方向8ドット単位に2色まで) ┃
┃ (スプライト) ┃最大16×16ドット・15色中1色、32枚(水平方向には5枚以上表示不可) ....┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ サウンド .┃矩形波3音(4オクターブ)+ノイズ1音 ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃外部記憶装置┃カセットテープレコーダー(1,200bps、オプションまたは市販品を使用) .┃
┃ ┃3インチフロッピーディスクドライブ(片面倍密度、オプション) ┃
┠──────╂────────────────────────────────┨
┃ 価格 ┃33,800円 ┃
┗━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
____
/ \
. / \ もともと安いにしても、値下げしたわけでもなし、
. / /) ノ ' ヽ、 \
| / .イ '(ー) (ー) u| SC-3000と同時に発売しててもよさそうなもんじゃないかお。
. /,'才.ミ). (__人__) /
. | ≧シ' ` ⌒´ \
/\ ヽ ヽ
/ ̄ ̄\
/ ヽ、_ \ セガが5月の「マイクロコンピュータショウ'83」で発売前のSC-3000を
(●)(● ) |
(__人__) | 展示した際、SC-5000という上位機種も発売予定として展示されていて、
(`⌒ ´ |
. { | このキーボードはSC-3000と配置は異なるものの、形状は本格的だった。
{ ノ
mm ヽ ノ その後何らかの理由でSC-5000の発売がキャンセルされ、
(⊂  ̄ ̄ ̄ ヽ
 ̄ ̄ ̄| | 代わりにこのSC-3000Hが出てきたということのようだろ。
____
/ \
/ ─ ─ \ 最初のうちは、キーボードも機能も
/ (●) (●) \
| (__人__) | 本格的なパソコンを出したかったってことかお。
\ ` ⌒´ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
/ ̄ ̄ Y ̄ ̄\
_,ノ ヽ、,_ ノ \ SC-5000についてはスペックも定かではなく、
(●)(● ) ( ●)(●)
(__人___) (__人__) 展示されたといっても、映像は別の機械を展示場所の裏に置いて
'、`⌒ ´ 彡 ` ⌒´ノ
| } 出していたなんて可能性も否定はできないがな。
ヽ 、 彡 , ノ
ィヽ-ー ≦ノ7´ ……と、うむ、このバス停だろ。
_, 、 -― ''"....:::::::::::::::::::::::::::ト、
/.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::........--、
丿.:::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r::::: {
r :::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`,::::i
____
/ \
/ ─ ─\ えーと、ないろ? って読むんかお?
/ (●) (●) \
| (__人__) |
/ ∩ノ ⊃ /
( \ / _ノ | |
. \ “ /__| |
\ /___ /
/ ̄ ̄ \
/_,ノ `⌒ \ 「内路」と書いて「うつろ」と読む。日本製のロールプレイングゲーム、
-、 | (● ). (● ) |
ヤ ', | .(___人___) | つまりRPGで最初のヒット作とされる「ザ・ブラックオニキス」の舞台、
i. l ,.-、 | ` ⌒ ´ |
', j / / .| | 「ウツロの町」の命名は、ここに由来すると言われているだろ。
ノ_..ヽ-、′,' ', ,/'|、
.l .___ ヽノ __ .j '.、__ , ___ ィ/::L_ このバス停のすぐそばに、開発元のBPSがあった。
Y )ハ.‐ ' ´ ..::ヽ::::::::::::::::::::::::::/:::::::...`' ー- 、 _
ト.  ̄ ̄ 〕y::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..\
ハヽ 一ニイ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: r;;;;;:::::::: ',
/...::::::;;;;;;;;;;; /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ;;;;;::::::::::::::〉
___
/ ⌒ ⌒\
/ (○) (○) \ アドベンチャーゲームのブームも始まったばかりで、
/ ///(__人__)/// \
| u. `Y⌒y'´ | RPGにもヒット作が登場かお。
\ ゛ー ′ ,/
/ ー‐ ィ
/ ̄ ̄\
_ノ ヽ、 \ 最初に説明したように、パソコン雑誌の影響で、「ウィザードリィ」
( ●)( ●) |
(__人__) | ../} 「ウルティマII」などのRPGへの注目度が日本でもぐっと上がってきた。
_ ヽ`⌒ ´ | / / __
(^ヽ{ ヽ { ./ / . / .ノ しかしこれらは、まだ日本のパソコンには移植されていなかっただろ。
( ̄ ヽ ヽ i ヽ / 厶- ´ /
. (二 ヽ i i |,r‐i ノ. ヽ / /
ヽ / ノ / r一'´ ー 、  ̄ ̄ ̄)
i { イ―イ / .`ー―. 、__ .〈 ̄ ̄
ヽ. `ー '/ / /\ \
`ー '  ̄ ̄! | ヽノ
/ ̄ ̄ ̄ \
// \\ アップルIIとかその海賊版を持ってる人だけの、
/ ( ≡) ( ≡) \
| /// (__人__) /// | お楽しみだったわけかお。うらやましいお。
\__ `ー ' ___/
/ ヾ、 // \ ヽフ
ヽ_⌒)ハ // | レつ||)
i⌒l ミ゚Д゚,,彡⌒) ヽ_ノ  ̄
| | ヽ__"" ヽ_ノ| |
ヽ  ̄ ̄ ̄/ ヽ ヽ_ノ
 ̄ ̄ ̄ / /ヽ__)
(__ノ
/ ̄ ̄ \
⌒ `⌒ \ 日本のパソコン向けにも、RPGがぽつぽつ登場していたものの、
( >) ( ●) |
(__人___) | 最初から難易度が高いなど、面白さを広く理解してもらえるような
'、 |
,,. -ー| |ヽ___ 配慮はなかなか行き届いていなかったようだろ。
/ .::::〉-、_ ___ /ィ::::::::::::..`' ー-、
l ::::://// ,ヽ__,. ":::/::::::::::::::::::::::.. ヽ そんな中、ヘンク・ロジャース氏らが設立したBPSが
」 :::/ 代_|二::::/ :::::::::::::::::::::::::::::::..\
l ::::/__ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::: i 1983年12月に世に送り出したのが、ブラックオニキスだ。
L√:::::>、<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l :::::::::::::::::: |
ハ::::::::::::::::v":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::::::: |
ハ::::::::::::::::: 〉ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::/::||
ハ:::::::::::::::::: i/\:::::::::::::::::::::::::::::::::::;| ::::::::::::::::::: ノ::|
∩_
〈〈〈 ヽ
____ 〈⊃ }
/⌒ ⌒\ | |
/( ●) (●)\ ! ! どのへんが他と違ったんだお?
/ :::::⌒(__人__)⌒:::::\| l
| |r┬-| | /
\ ` ー'´ //
/ __ /
(___) /
. ∧
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|| | / \
|| | .' ロジャース氏は、ハワイ大学時代テーブルトークタイプのRPGに熱中していた。
|| | 。! ヽ、 _ノヘ
|| |_ )| (●) (●) i その経験を活かし、ウィザードリィなどにあった、プレイヤー側の
r ´ O/| (__人__) |
|゚ /ソjヘ. | ´⌒` ,_ キャラクターの種族や属性、魔法や遠隔攻撃などの複雑な要素は
. ペミ〔彡ヘ、 ---- ' `
/⌒ヾ `ー _ _/ i 省略しながらも、戦闘で経験を積んでレベルを上げ、装備を獲得して
ヾ___ソ\  ̄` /
| iYi `'ー 、_ ___ ,/ キャラクターを強化するというRPGの基礎をしっかり作り上げただろ。
廴_./|  ̄ |
| |
,ィ
. / |
/ /|
. / // .____
/ // /⌒ ⌒\
. / // /( ●) (●) \_____ RPG自体が知られてないって前提なら、
| //./::::::⌒(__人__)⌒::::: \っヵ |
ヘ〈_.| |r┬-| |=l= | うまいやり方だお。
. 〈_ィ.\ `ー'´ / / |
\ ./ ./
i ./ \/
| i
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ さらに、キャラクターの生命力を棒グラフで表示する、
(●)(● ) |
(__人__) | 新しい装備を着けるとキャラクターの見た目も変わる、敵キャラクターを
(`⌒ ´ !
ヽ | 現れた数の分だけ表示するなど、グラフィックを使ったわかりやすさで、
{ ノ
/⌒` ` ̄`ヽ RPG未体験の日本のゲームマニアに大きくアピールしただろ。
| ) ,.、
! ト、 i //:::::\
| |│ │ \:∥∥:\
| |│ i:\ ∥∥:::::::::\
| |│ !::::::::∥∥\;::::::::l|
ト、| |'´ \::∥∥(mU〉:::::l!
<三三三三三三三三三| |(ノ)))ニ⊃ \::::::::`二:::::::;!
/ レ′ _,,,,.. -‐'´`\ \ ̄ ̄ ̄
_ _ ___
/ ) ) )/ \ /\
{ ⊂)(●) (●) \ すごい武器を買って、
| / ///(__人__)/// \
! ! `Y⌒y'´ | 見た目もかっこよくなるってのはうれしいお。
| l ゙ー ′ ,/
| ヽ ー‐ ィ
| / |
| 〆ヽ/
| ヾ_ノ
. / ̄ ̄\
./ _ノ .ヽ、\ この、グラフィックを活かした見た目でのわかりやすさという特徴は、
.| (●)(●) |
. .| (__人__) .| この後の日本のRPGの発達に大きな影響を及ぼすことになるだろ。
.| ` ⌒´ ノ
ヽ ._ .} その点で、発売された順番はさておき、ザ・ブラックオニキスは
ヽ_/ } . ノ
/、 〈 く 日本のRPGの始祖と言って過言ではない。
ハ ヽ Y`ー.、i
{ ヽ_ゾノ-‐1 今回は、こんなところだな。
`¨´┬' . |
____
/⌒ ⌒\
/ ,,,⌒ ⌒,,,\ じゃあ、次回は1984年からかお?
/:::::: (__人__) ::::: \
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
/ ̄ ̄ \ -、_
_,ノ ヽ、__ / / ,〉、 1983年分はほとんど終わりなんだが、
(=)(= )/ ´/ /)
(__人_) { , ' ´,/ 実はほんのちょっと残ってるだろ。
'、`⌒ ´ V __, <´
| 〈´/::::Λ それを紹介してから、1984年に入ることになりそうだな。
| ヤ::::::::::::::Λ
`ュ`ー─ー V::::::::::::::Λ
/ム _ , -./V::::::::::::::Λ、
_,. -/:/:::ハ ,/´..::/i:::::::::::::::::::Vヘ
//./.:::/:::l y .::::::/::::i::::::::::::::::::.∨}
j ::::::::>.:::/:::::l ./ .::::::::::::::::i::::::::::::::::::::レ;
i :::r :〈 ::::i::::::::レ .::::::::::::::::::::〉、:::::::::::::::::ノ
/ ̄ ̄\
/ _ノ ヽ .____
| ( ⌒)(⌒)/⌒ ⌒\ それじゃ、次回までバイバイだお!
. | (__人__) .(●) ( ●)\
| ` ⌒ノ ⌒(__人__)⌒:::::\
. ヽ } . |r┬-| . |
.ゝ_,. ノ____`ー'´___./
-(___.)-(__)___.)─(___)─
やる夫と学ぶホビーパソコンの歴史
第13話
「闇の中の宝玉」 おわり
※1983年末時点でのMSXの最低価格機種は、FM-X以外にYIS303も該当していたので修正しました。
(2013/10/17追記)
※スペック表に価格を追加しました。
(2015/4/23追記)
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